近鉄学園前駅から北へ徒歩約20分、テナントビルの2階。白い暖簾をくぐると正面に見える半円形カウンター。オープンキッチンで料理歴50年以上の店主が腕を振るう。素材の産地について、料理のこだわりについて、これらのエピソードを時には笑いも交えて話される様子はまさしく劇場と呼ばれるゆえん。
厳選した素材を手間ひまかけて（何日もかけるものも）作られた料理は派手さはないものの滋味深いものばかり。店主の温かな人柄に舌だけでなく心も満足する時間を過ごすことができる。昼は7700円（写真）、夜は12100円の月替りのおまかせコースのみ。
丸一日かけて炊いた昔ながらのおから。海老、銀杏、百合根、舞茸、天かす、水菜入り。竹に入った梅酒。
生の穴子をさっと白焼きにしてからゆっくりと煮ていく。柔らかくほろっと口で溶けていく。
鰯のつみれは包丁で細かく切ることで臭みが全くなく仕上げられる。つなぎも最小限、つゆも鰯の出汁のみ。
鶏肝胡桃レーズン､子持ち鮎甘露煮､花豆､げそ天ぷら､大根菊花､小芋田楽､烏賊造りとんぶり､豆腐もろみ漬け｡
加賀の蓮根饅頭はシンプルに蒸しで。吉野葛あん、辛子。底に炭火で焼いた赤甘鯛を敷いて。
かまどで炊いた季節の栗ご飯。蟹から出汁をとった汁はとろみをつけた卵とじで。香の物3種。
お替わりの1杯目はちりめん山椒、2杯目は削りたての鰹節で。今回は一杯で2種類乗せてもらった。
「少し季節外れだけど」と出されたのはくず焼き。あんこたっぷり、表面はさくっと中はもちもち。
福井県鯖江市 加藤吉平商店の季節限定品｡すっきりとしながらも米の旨味も感じられる｡猪口はお好みで｡
10日ほどじっくりと煮た花豆。他にちりめん山椒、塩昆布、辛味噌などが持ち帰りできる。
| 住所 | 奈良市鶴舞東町2-13 VIVビル 2F | ||
|---|---|---|---|
| 地図 | |||
| 電話番号 | 0742-47-6534 | ||
| 営業時間 | 昼 11:00～ 13:00～ 夜 18:30～（木金土日） | ||
| 定休日 | 水曜日 | ||
| 駐車場 | 有 | ||
| ホームページ | HP | ||
【店舗外観・店内・メニューなど】
本来店内撮影不可ですが、特別に許可をいただきました。ありがとうございます。