祇園の有名店で腕を振るってきた店主が故郷の奈良で独立開業。オーソドックスな和の料理に少し独創的なアレンジを加えるのは若い店主ならでは。また、料理に合わせる酒も日本酒だけでなくワインやシャンパーニュなど幅広く揃える。お昼の部は5,000円の1コース。夜は8000円から12000円までの3コース。どちらも月替わりで。而今(にこん)は禅語で「今と言う瞬間に成すべき事をなす。」という意味。東向商店街や小西通りに比べ個性的な店が多い東向北商店街・きたまちに魅力的な店がまた一つ増えた。
昼は5000円のおまかせコースのみ。食前酒に始まり、5種類の料理が少しずつ盛られた八寸、土佐備長炭で焼き上げられた焼き物、食事の後半にちょうど炊き上がる土鍋ご飯など丁寧に仕事をされた料理が7品。最後は店主自ら点てた抹茶で〆る。

銀杏と餅のかき揚げ、厚焼き卵・胡桃飴煮、胡麻油のオイルサーディン、うど・蛸の柔らか煮・水の実・茎山葵の鯖寿司。

表面をさっと炙ったハモには梅肉を添えて。出汁を吸ったまいたけ、彩りの三度豆。酢橘の皮の風味。

勝浦で上がったまぐろは赤身と中とろ。やりいかは細かく包丁を入れて。鮫皮でおろし立てのわさび。

銀鱈の西京焼は皮はパリッ、身はふんわり。柴漬けおろし、辛子蓮根、薩摩芋のオレンジ煮。焼いて香りを出した葛の葉。

小芋、冬瓜、南瓜、湯葉こんにゃくの炊き合わせ。擦った酢橘の皮の香り。

土鍋で炊いたご飯、この日は万願寺唐辛子とちりめん山椒。きゅうりとなすのハリハリ。赤出汁。

シャインマスカットとピオーネのゼリー寄せ。トマトのすり流しがさわやか。ミントの葉を添えて。

胡麻豆腐に和三盆と吉野葛の蜜。胡麻豆腐もデザートになるから不思議。赤いクコの実がアクセント。

店主が自ら点てる抹茶で〆。抹茶茶碗も一つずつ違うもので供される。

左上は食前酒の柚子酒。ひょうたんの器で。日本酒は兵庫の来楽、好みの器を選ぶ。赤ワインはメルロー。
住所 | 奈良市鍋屋町3 | ||
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地図 | |||
電話番号 | 0742-31-4276 | ||
営業時間 | 12:00~15:00 18:00~23:00 | ||
定休日 | 不定休 | ||
駐車場 | 無 | ||
ホームページ | http://naranikon.com/ |
【店舗外観・店内・メニューなど】