下御門商店街を抜けて、ならまちの入り口あたりにある割烹料理店。金沢の名店「つる幸」で修業をした店主が出す料理は素材の持ち味を生かしつつ確かな技が光る。店内はカウンター、テーブル、座敷(室料+1000円)。敷居が高いイメージがあるが、空いていれば、予約なしでもいただける。今回はお昼のおまかせ 3500円のコースをいただいた。

筍 木の芽和え。穂先の柔らかい部分と姫皮を木の芽と白味噌で和えた早春の一品。筍の器で。

旬のワカサギを昆布締めに。かたくりのお浸し、うど、海苔の佃煮。

百合根饅頭 梅肉添え、菜の花、花麩。熱々、とろりとしたあんかけで。

透き通ったきれいなすましにずわい蟹真薯。まいたけ、桜をかたどった人参、柚子皮。

コリコリとした食感の剣先イカは細切りで、ねっとりとした鯛、まぐろのお造り。

銀だらの利休焼き。脂ののったカマの表面にごまをまぶして香ばしく焼く。卵焼き、レモン。

スナップエンドウ、小芋、蕗、生湯葉、ゼンマイのうす揚げ巻きの炊き合わせ。

白魚の黄味揚げ、舌平目の紫蘇揚げ、ホタテのかき揚げの3種を塩で。

うすい豆の蒸しご飯。ほくほくとした豆が入ったおこわ。味噌汁、香の物。

つるっとした食感のくず餅は小豆風味で水羊羹のよう。抹茶で〆はこの店の定番。

老松百年浪漫。地酒、ワイン、ウイスキー、梅酒などドリンメニューも豊富。
住所 | 奈良市脇戸町22-1 | ||
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地図 | |||
電話番号 | 0742-26-7798 | ||
営業時間 | 12:00~14:00 17:00~21:30 | ||
定休日 | 無休 | ||
駐車場 | 有 | ||
ホームページ |
【店舗外観・店内・メニューなど】
【宴会でいただいたメニュー】
別館しもみかど水乃江でいただいた飲み放題つき11000円のコース。(12.5)

的鯛の昆布〆め。やわらかく適度な脂がのった白身。これに長芋、のりを合わせて。

うに煮こごり、じゅんさい添え。煮こごりの下にたっぷりのウニが隠れている。つるんといただける。

小芋、フキ炊き合わせ。旬の野菜を使って春らしさが感じられる。骨董の伊万里で供される。

いそつぶ貝煮、子持ち昆布、蛤ぬた和え、菜の花。これにとろりとしたふぐの白子。

鱧ぼたん(鱧をぼたんに見立てた京都ではおなじみの椀もの)、梅肉、わらび、木の芽。

鯛、いか。モチモチとした食感が何ともいえずおいしい。防風という付け合わせを添えて。

脂ののったのどぐろの塩焼き。シンプルな料理ながら、素材の味をしっかりと引き出す。

中トロの握りはとろける味わい。ちまきは中から鱸の押寿司が登場。五月らしい一品。

蓮根をすったものを蒸して餡をかけてある。白身魚や銀杏、椎茸などの具が中に入る。

毛ガニの身を丁寧に取り出して、胡瓜とともに酢の物に。口の中がさっぱりとする。

あこう、わらび、たけのこ、うすい豆の炊き込みご飯。季節が感じられる。味噌汁、香の物。

奈良と言えば吉野葛ということで、自家製くず餅。弾力があってしっかりとした食感。抹茶。
【以前いただいたメニュー】
ランチでいただいた品。半個室のテーブル席で「ふじ(3,675円)」をいただいた。5000円、7000円とあるが、値段の違いは食材の違いとのこと。(11.7)

スズキ、鰹たたき、甘エビ。鰹は茗荷、紫蘇などをせん切りにした薬味を巻いていただく。器には氷が敷きつめられ涼しげな印象。

あさりのしんじょう。あさりを滑らかになるまで摺り、つなぎと合わせて茹でてある。すっきりした出汁の味わいも割烹店ならでは。

マナガツオの味噌焼き。ちょうど初夏が旬の魚。味噌漬けにすることで淡泊な味わいに深いコクを与える。皿のカワセミもかわいい。

茄子、小芋、さやエンドウ、揚げ生麩、穴子。出汁を含ませて、それぞれの素材の持ち味を生かした上品な味に仕上げる。

とうもろこし、鯛。薄めの衣で揚げてあるのでとうもろこしは口に入れるとほろほろとくずれる。カレー塩と普通の塩の2種類でいただく。

おこわはもちもちとした食感。ほっこりとしたえんどう入り。豆腐の味噌汁、香の物はきゅうり、昆布、白菜の3種類。

隣の和菓子屋さん「なかにし」のはったい粉餅。やわらかい餅生地でこし餡を包む。抹茶でしめるのも面白い趣向。